カウンセラーの気づき一雫(ひとしずく)

音と光のない世界(盲聾)

time 2015/06/12

音と光のない世界(盲聾)

重複障害者施設スマイルさんへ見学に伺いました。
4年ほど前からささやかな金額を寄付させて頂き、見学を希望しながら今回やっと叶ったという感じです。

重複障害というのは、視覚と聴覚の二重障害のことです。
目が見えない
耳が聞えない
単一の障害でも日々の生活は不自由なさってるだろうに、光も音もない無音漆黒の世界は健常者の想像をはるかに超えるはずです。

ここ何年も見学を希望しながらお邪魔できなかったのは、視覚・聴覚が不自由な人とどう接したらいいのか戸惑う自分をイメージしたからです。そこでイベント(さをり織体験)があるなら観ているだけでもかまわないかも…と思い伺いました。
ランチの時間が終る少し前でみなさん、スタッフの方がキッチンで洗いものをされていました。キッチンは全面が鮮やかな赤色で彩られていました。視覚が少し残った方にも分かりやすい為の色の配慮かな?…と考えていました。
お部屋はビルのワンフロア全面に広がり、30人以上の人で賑わいみなさん楽しそうにされていました。

手話も点字もできない私ですが盲聾介助の方を通じてお話したり、創ったさをり織を触りあったりして楽しい時間を過ごせました。盲聾介助は、介助者が手話をしている手を盲聾者が触れて読み取るという観ている私は神業的なものを感じるくらいでした。介助の様子を拝見しながら、盲聾者の方の読み取る力も重要だということが伝わってきました。

この障害はヘレンケラーの名前を出したほうがピンと来る方も多いと思います。
私は福島智氏(盲ろう者)について書かれた著書「ゆびさきの宇宙」で知りました。福島氏は盲ろう者として日本で初めて大学へ入学し、東大教授をされた方です。

この本であまりの衝撃を受け、つらい気分になったことを覚えています。しかしそのあと、ご本人の著書「生きるって人とつながることだ!」を読み、困難がコミカルに描かれ前向きに自分らしく生きる様子を感じ勇気をもらいました。「生きていることが闘い」と書かれていたその表現に深い意味を感じ自分の自堕落さを振り返ったこともハッキリ覚えています。

今回の見学は、身体に不自由のない私が、手話・点字も知らず場違いな参加…という思いはありましたが、それでもリアルに感じることは大切だと思いました。また、関心を寄せるにも、まずは知ることから…という思いも強かたったのです。自分に何ができるのか?…という前に無知だった事実に関心を寄せ、思い巡らすことから始めることにしました。
そして、ここに書いたのは重複障害についてご存知ない方に、少しでも知ってもらいたかったからです。

視聴覚二重障害者福祉センター すまいるさんのHPはこちらです>>

■4年前に書いたブログです。4日に分けて気持ちを書いています。
混乱から復活?そして気づきへ:「盲ろう」という意味

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足立 かよ子

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