・軽やかに生きるために知っておきたい捉え方のクセ

コミュニケーション

誰もが持っているものの捉え方のクセ。
それそのものが良い・悪いというのではなく、自分のクセを知るだけで意外にも肩の辺りが軽くなる感じがします。

ひとつの事象に対して
・ポジティブに捉える人。
 ・ネガティブに捉える人。
 ・さまざまな角度から捉える人。
人の数だけものの捉え方があります。

その捉え方次第で心の自由度が違うということはわかりながらも柔軟性が持てず困ってしまうことがあります。

身体のどこかが少しでも動きづらいと、 不自由さを感じます。
でも、心がそういう状態の時、あなたはそれをハッキリ「心のこの部分が不自由になった」と認識できるでしょうか?

目で見え、体で感じる不自由さは気がつきますが、心の不自由さに気がつくことは難しいです。そして心の不自由さは生きづらさに繋がるから厄介です。

心が柔軟に動いてくれると、対人関係での負担も少なくて済み、日々も軽やかです。あなたの心の自由度、柔軟性はいかがでしょうか?

下記は、「ものの捉え方」「考え方の枠」「その人なりのルール」とよばれるものです。心理学の本には“認知の歪み”という表現で紹介されています。

生きていく中で誰の心にも歪みは生じます。歪み(不自由さの素)があることを嘆くよりも、それに気づくことの方が重要です。

ただ、その歪みは不自由さをもたらすものではあるけれど、長年あなたを守ってきてくれた大切な人生スキルでもあります。

そこで、これまでは役立ったスキルであっても、今は非効率だと気つけば今後に変化も見えてきそうです。より軽やかに生きる道を歩むために下記を確認してみてください。
(代表的な認知のクセです)

認知の歪み

1. 白黒思考

多くの問題は, 「白か黒」や「0100」のどちらかに決めることは難しいものです。しかし、この思考パターンを持つ人は、物事が完全にできない時、その状態をゼロと同じ程度に評価してしまうのです。
頼まれたことの78割できているのに、100%できないと「全然ダメ」と自己評価してしまいます。その人自身も極端な評価をしていると感じているのかもしれませんが、どうしてもそう考えてしまうという思考です。

2. 一般化のしすぎ

1つの良くないことが起きると、
 「いつも決まってこうだ」
 「うまくいったためしがない」
 「どうせ私の人生これからもこんなことばっかりなんだろう」
・・・などと悪いことが繰り返し起こると想像してしまうこと

3. 心のフィルター(心のサングラス)

1つの良くないことにこだわって、そこに意識が吸い寄せられる感じ。そして良い面を含めた全てを無視してしまうこと。良いことを見ないかのように悪いことだけに執着してしまう。

【例】
・会社である企画を提案し、大半の人の評価は上々なのに、たった一人から受けた些細な批評が頭から離れず悩む。
・「まるでダメだ」と自分だけが感じている自分に、その考えを証明してくれる人の意見を探すかのように「や~っぱり、私アカンわぁ。」と自己評価を低くしてしまう。

4.マイナス化思考

よいことを無視するだけでなく、何でもないことや良い出来事を悪い出来事にすり替えてしまうこと。

・頑張った仕事(商談など)がうまく行っても「これは、たまたまだ」などと考えてしまう。そして仕事がうまくいかない時は、「やっぱり、自分はダメなんだ」と考える。
「心のフィルター」は、ある出来事の肯定的な側面を無視することをいい、「マイナス化思考」は肯定的な側面の価値を引き下げ、何がどうなっても気分は晴れない状態になります。

5. 結論の飛躍

根拠もないのに悲観的な結論を出してしまう
a)独断的推論(心の読みすぎ)
相手が自分に良くない反応したと早合点してしまうこと
【例】同じパート仲間のMさんが、いつになく仕事をテキパキこなしてるのを見て「私の仕事が遅いことへ当てつけにあんな態度をとってるんだ」と考えてしまう。
.)先読みの誤り
事態は確実に悪くなると決めつけること
【例】「この病気は決して治らない」と早まった、または誤った悲観的な考え方をしてしまう。

6. 拡大視と過小評価

自分の短所や失敗を必要以上に大変なことに捉え、自分の長所や成果、成功はほんの些細な事と小さく見積もってしまう考え方。
【例】頑張って取得した資格も「こんな資格、たくさんの人が持ってるし大したことじゃないわ」と自分の成果を素直に受け止めない。

7. 感情的決めつけ

その時の感情で出来事や事実を決め付けてしまう。(感情のままに行動してしまう)自分が感じていることが、これから起こるネガティブなことに繋がっていると捉える。
【例】「ドキドキしている。だからきっとうまくいかない」
「待ち合わせの時間に5分も遅れてきた。きっと私と会いたくなかったんだ」

8. ~べき思考

「~すべき、~すべきでない」と強迫的に考えてしまうこと。
一般常識として守ること以上に、自分自身の中でルールを作って、自分や相手を追い込んでしまうような考え方

9. レッテル貼り

自分自身に否定的なレッテルを貼ってしまうこと。
ネガティブなレッテルを貼ってしまうと後に続く結果は消極的なものになります。

・「私は人と話すのが苦手な性格だから、友だちはできない」
人と「話すのが苦手」と自分で自分に言い聞かせると、人と話す努力もしなくなり、結局自らでその傾向を強めることになりかねません。

10. 自己関連づけ(自己中心思考)

何か良くないことが起こった時、自分に責任がないような場合でも自分のせいにしてしまうこと。【例】
・夫が出世できないのは、嫁である私の努力が足りないからだ
・この場が盛り上がらないのは、私が面白い話ができないからだ

まとめ

「考え方」「ものの捉え方」がこんなふうにネーミングされているなんて!と驚かれたかもしれません。上記の中に、一つも当てはまるものはない….という方は少ないと思います。冒頭にお伝えしたように生きていると誰しもクセはついてくるものです。「見~つけた!」と言う感じで、興味深く自分と向き合うひと時につなげてもらえれば幸いです。

公開:2016年6月15日
改編:2021年5月15日


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