2019/06/13
「依存症の理解と援助」について受講してきました。
講師は徳島県藍里病院副院長の吉田精次先生です。
たっぷり3時間でしたが、まだまだ聴き足りませんでした。
依存症には、
ドラッグ、過食・拒食、恋愛、ギャンブル、ダイエットなどなど色々ありますが、今回はアルコール依存にフォーカスされてました。
依存行動の条件として
その物質や行動は下記の効果が特徴です。
1:不快な気分を解消する
2:即効性がある
3:他者を介さず、一人でできる
「人は手っ取り早い解決手段を見つけるとそれを放せなくなる」ということです。
緊張するのが嫌で、安定剤を服薬し
ス~ッと気分が落ち着いたら、薬は手放しにくいということです。
またアルコールにおいては痛覚を麻痺させる作用もあることで、痛覚から生まれる思いやりなど共感に通じる感覚が希薄になるという影響があるようです。
依存行動が進むと脳に変化が起きて意志だけでやめるのは難しくなるなど人生に大きな痛手を負います。
そこで本来のその人を取り戻すのに重要な役目を担うのが家族の存在です。
一人ではどうにもやめられないとまらない状態を家族の支え、励ましで本人を動かすのです。
支え・励ましを相手の心に届けるのが心ある声かけ・温かい見守り…というコミュニケーションのあり方です。
私たちは相手に適度に伝えるというレッスンを受けていないので意識を高くしないとなかなかうまくいかないのが通常です。
先生と家族さんのやりとりを紹介頂きました。
依存症家族に関わらず、職場や学校などどんな場面にも「できたらイイな」と思う表現です。
「お酒をのむんやったら、離婚する!」
⇒「このままのみ続けたらどうなるか心配。お酒やめれるように一緒に考えよう。」
「宿題しないなら、テレビは観たらアカンよ!」
⇒「宿題すませて、一緒にテレビ観よう♪」
否定型の忠告で相手がすんなり従うことはなく、言ってる本人も気分が悪いはずです。
そう言われてもできない…といいたいのが本音だと思いますが、このスタイルを指導した治療は6割の患者に有効だったとのことです。
言葉一つでそんなうまいこと行くかいな…と思われる方
「心があれば 良いコミュニケーションが
良いコミュニケーションから 温かい心が宿る」
形から入って、後で心が伴うことはおおいにあるようです。