人に頼ることができない

「どうして あの人は心安く人に頼みごとができるのだろう?」
「なぜ私は、ひりとで完璧にこなそうと思うのだろう?」
…とひとりつぶやく自分を感じたことはありませんか?

私たちは人生の中でそれぞれの役割を担いながら成長します。この役割というのは、周囲の期待を取り込みながら形作られます。

周囲というのは、あなたにとって身近で重要な人物のことです。例えば、親・兄弟姉妹・先生・友人などです。これらの人々の期待に応えることであなたの心のクセが出来上がっていきます。

例えば、長男長女として生まれた場合、小さい時から「お姉ちゃんなんだから、しっかりしなさい」とか「なんでも一人でできるように頑張りなさい」とか「妹や弟の面倒をみなさい」などと言われがちです。その年齢には不相応な頑張りをすることもあるでしょう。

その結果、人に甘えられない、なんでも自分でやってしまわないと気がすまない…など成長と共に形づくられた役割が働きます。

そういう人が社会人になると、本来なら周囲にうまく分担させていい仕事なのに一人で抱え込んでしまう。そうしてバーンアウトへ繋がることもあります。

頑張り屋さんなので、新入社員など仕事を与えられる側で居る時は認められ昇格の機会を得られるというメリットもあります。ただ、昇格して部下に仕事を振らなければならなくなってからがつらくなります。

また、役割形成の中でこんなケースもあります。
家族に病人がいて両親がそちらにかかりっきりになっていたり、母親が手の焼ける父親のことで手一杯になって子育てどころじゃない…など、子ども時代に上手く甘える術を見につけられずに成長するケースがあります。

無意識に担っている辛い役割は、それに気づき、それから距離をとることでしなやかな心を取り戻す道を見つけることが出来ます。
役割に距離をとる…というのは、他者の期待から思い切って外れてみるということです。

「私って甘えられないなぁ」など上記の傾向を感じたら、一度ご自身を振り返り役割を確認してみましょう。


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