たくさんは要らない。
気持ちを分かち合える…ほんの数人でいい。
飾らずに
思ったことを
思ったように口にできる間柄。
そんな関係の友だちが居たら
人生の歩みは心強く、豊かに感じられますよね。
しかし、希望どおりには行かず
社会人になってから友だちをつくるのは難しいと、よく耳にします。
確かに、
学生時代は毎日同じ所で顔を合わせ、同じプログラムをこなすため、自然に慣れて、その中で友だちができやすいと思います。
ただ、
飾らず、思いを分かち合える友だち…となるとどうでしょう?
学生時代でも難しいこともあります。
思いを分かち合うにも
楽しい思い
沈んだ思い
さまざまな心模様があります。
どちらかと言えばポジティブな思いは人を選ばず表現しやすいです。
一方、ネガティブな気持ちは誰にでも言えるものではなく相手を選びます。
多くの人が
寂しいな
つらいな
苦しいな
…そんな、表現しにくい感情も分かち合えるような友だちを求めます。
出会ってすぐ意気投合することもあるかもしれませんが、
実際は少ないでしょう。
初めは、
相手との距離感をはかりながら
お互い差しさわりない話題からスタートします。
そして
共通点を見つけられると
それをきっかけに、少しプライベートに触れる話に移っていけます。
いきなりディープでプライベートな話をする人は少し注意が必要です。
逆に、いつまでたっても差しさわりの無い話しかしない人には親密さを求めるのは難しいです。
初対面はいいけど、その後が難しい
よく知り合えてない初めの頃はいい。
でも、数回会って話しが深まるにつれて困ってしまう…という人がいます。
・何も話すことが浮かばない
・相手の喜ぶような話がわからない
・意見を求められても上手く応えられない
…こんなふうに思っていると会う回数を重ねるのが苦痛になります。
誰しも相手の様子を気にしながら話を進めますが、
人間関係をつなぐことが苦手だと感じる人は
・相手が自分のことをどう思うか?
・こんなこと言うとどんなふうに思われるか?
…など、相手の顔色をうかがうことに終始するなど、周囲からの評価が気になって仕方がない…という傾向が強いようです。
その中でも「人と接する経験が少ない」とおっしゃる方が居ますが、本当はそうでもないようです。
….というのも、どんな体験をしている最中も周囲からの評価が気になり、その場、その時を楽しめず、体験しているにも関わらず、それが経験として自身の中に溜まっていかないからです。
経験は、見たり、聞いたり、触ったりした「体験」に伴い「湧き上がる思い」も含まれます。それを、意識できる・できないに関わらず、それを重ねることで自己を知れたり、感覚が育ったりする中で豊かさにつなげていくものです。
若くても経験を感じさせる人も居れば
年配でも軽薄さ感じさせる人もいます。
….といっても
特別なことをして経験を重ねる必要はなく、経験の質は、自分の感覚をキャッチしながら、その場を楽しむことで自然に深まっていくように思います。
友だち選び
友だちとして距離を縮めるため、話しを進めるにも相手がどんな人か見極めも大切です。
ここが難しいところでもあります。
そう言いながら
浅いつき合いの中でも自然に伝わってくるものがあります。個人的な話題に限らず、間接的な言動などがそれです。
例えば、
・ドアを開け、入ったあとの後方を気遣う感じ
・店員さんへの声のかけ方
・お金の渡し方
・物の置き方
・好きな本、映画
・さりげなく口にした何かの感想…etc
これらによって
その人のモノの見方や人生の姿勢が垣間見えてきます。
良い・悪いではなく、
波長が合う合わないを感じ取ることが、距離感を図る手がかりになります。
同じ言動でも
大雑把と感じるか?
サッパリした性格だと感じるか?
これは受けたあなたの感じ方次第です。
他の誰かの感覚を頼りにする必要はなく、
自分の感覚で心地良いか・そうでないかを感じ取ってみることが大切です。
そこで、
何となくいいな….と感じられる相手がいれば、少しずつ話していきます。
初めは
両者にとって差し障りのない話を、
そして、ちょっとずつプライベートな話へと進めるのが一般的です。これは、出会った所や年齢、立場によって進め方はいろいろです。
そんな中でも、
差し障りはないけれど、お互いの傾向がわかる内容….例えばペット、最近ハマってるスイーツ、映画などお互いがわかる手がかりになるかと思います。
そうして、
初めは話の内容が浅くても、一緒に居て心地いいと感じる相手とは自然に繋がれるように思います。
一度で難しくても、数回あった後、共通の趣味や関心事が見つかれば、お互いに、また会いたい気持ちが芽生えてきます。
▼公開
2007.04.15
▼改編
2017.03.19
2021.12.23