納得できる自己表現(アサーション)

納得できる自己表現 コミュニケーション

思いを伝えて、相手との間に波風が立つくらいなら黙ってる…..そんなことはありませんか?
それがたまにならイイかもしれません。でも、頻繁に起こるなら、ストレスは溜まるばかり。そんな姿勢への対応策をお伝えします。



必要以上に気をつかわず、豊かで自由な人間関係を築いていきたい!

それなのに、自分を抑えすぎて話せなくなったり、逆に強く主張し過ぎて後悔したという経験はありませんか?

相手に思いを伝えることって難しい…と苦手意識を持つ人は多いと思います。しかし、思うように伝えられないのは、性格のせいではなく単に適切な表現方法を学べていないだけなのかもしれません。

私たちは学校で敬語や謙譲語は学びましたが、心地よい人間関係を適度に築ける表現方法は習ってこなかったですよね。特に日本の文化は「相手の立場に立つ」という相手を大事にすることは教えられてきましたが、自分を大切にしながら適度に表現することは後回しにされてきました。

そのため「察する文化」と呼ばれる日本人の関わりの姿勢は、相手の思いを「察してあげなければ・・・」、また自分の気持ちは「見ればわかるでしょ。言わなくてもわかってよ!」という思いを抱きがちです。

しかし、世界の情報が瞬時にキャッチできる現在、人々の有り様も多様化しています。そこで「相手と自分は違うということを前提にする」・・・という思考でもの事を捉えることができるとグン!と生きやすくなります。

さて、ここからが本題の自己表現についてです。
適切な表現方法を知らない、または、知っているけど活用していない…という方は、コレを機にトライしてみてください。

アサーティブな自己表現

アサーションとは、相手の気持ちを慮りながらも、自分の思いを誠実に素直に伝える表現方法です。単なる自己主張ではなく、相手の思いも尊重しながら、誠実さを持って、適度に自分の意見を言うことです。

何を思っていても、表現方法の違いで伝わり方は変わり、相手への印象にも大きく影響します。意見の良し悪しより、伝え方が適切かどうかで人物像もガラッとかわります。

このことを知っているかどうかで、人間関係でも悩みが少なくなるはずです。
どうぞ最後までおつきあいください。

3つの表現方法

表現には、大きく3タイプあります。
ここでご紹介するのは、第4番目のタイプ「アサーティブ」な表現です。
アサーション
(1)受身的(非主張的)
  相手を優先して自分は我慢する
(2)攻撃的
  自分を優先して相手を責めるように表現する
(3)受身攻撃的
  表面的(言葉上)にうまくつくろいながらも、嫌味や皮肉という形で責める
(4)アサーティブな自己表現
  相手の立場や思いも考えながら、自分の思いも大切に誠実に伝える表現

1つ例をご紹介します。

A子さんは、久しぶりにステーキを食べようと楽しみにレストランへ出かけました。焼き加減はミディアムレアで注文しました。しかし、運ばれてきたのはよく焼けたウェルダンでした。

その時のA子さんの反応を3タイプで比較してみましょう。
(1)受身的
「私、ミディアムレアを注文したのに。これ、違うわ。」と心の中でつぶやきながら、それでも我慢してそのステーキを食べました。

(2)攻撃的
「私、こんなの頼んでないわ!楽しみに待ってたのに!」 ・・・ヽ(`Д´#)ノ

(3)アサーティブ
「私、ミディアムレアを注文したんですが…。(=事実)交換してもらえますか?(=希望)」

上記はとてもシンプルな例で、こんな場合(3)の表現を使える人も多いと思います。しかし、時と場合によっては、つい我慢したり、はっきり伝えず、嫌味で返すというケースもあります。

表現の違いを分解してみる

それでは、(1)と(2)は(3)の適切な表現と何がどう違うのでしょうか?
(1)の場合、言いたいことを我慢することでその場は何事もないように見えますが、自分の心の中には不満が残っています。

その場に波風を立てたくない、雰囲気を壊しなくない、など周囲を気遣ってのことかもしれませんが、本人は満たされないままです。

(2)の場合、「こんなの頼んでない!」と怒りに任せて表現してしまい、言い過ぎを後悔したり相手を萎縮させることも考えられます。
(3)の場合は、怒りをぶつけるのではなく、まず事実を伝えます。そしてその後に自分の希望を伝えます。

素直に伝えられるのは、なぜ?     

それは相手を責めることなく、事実を伝えているからなのです。
「間違ったあなたが悪い」と相手の責任を追及しているのではなく、間違いだった事象だけに焦点をあてて、その事柄のみを相手に伝えています。責めていないので、表現することへの後ろめたさがない、もしくは少なくてすみます。

こうしてみていくと
アサーティブな表現は、爽やかで、後味もスッキリすると思いませんか?

もちろん、言いたいことがあっても、伝えないという選択はあります。しかし、その時は、それを相手の責任にするのではなく、あなた自身が「思いを伝えない」ことを選択したことに納得し、思いを引きずらないでいられることが大切です。

では、普段の生活の中で具体的にどんなふうに表現すればいいのでしょうか?
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是非、「アイメッセージ」のページをご覧下さい(‘-^*)/
【参考書籍】
図解 自分の気持ちをきちんと「伝える」技術―人間関係がラクになる自己カウンセリングのすすめ
アサーショントレーニング―さわやかな「自己表現」のために

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