人生の中のニーズと欲求

ニーズと欲求、これらはセットで表現されることも多く、意味の違いを深く考えず使っていることがあるかもしれません。ただ、人生におけるこの意味の違いを知ることで見えてくるあなたの生き方があります。
あなたの人生へのスタンスを確認するのに役立てて下さい。

【ニーズ】人が安全に生きていく上で満たされるための条件(衣・食・住)を兼ねた必要性。
【欲 求】無くても生きていけるが、自分らしく生きていくために欲しいと感じるもの。

【例】
ニーズ : 生活するに不自由のない家に住む
欲 求 : 念願のロフト付木造の注文住宅に住む

ニーズ : 衣食住に不自由のない生活を送る
欲 求 : 休みの日に趣味のために時間を使う

上記の例でニーズと欲求の違いが少しみえてきたでしょうか?
「ニーズ」は生きていくのに最低限度必要な状態「欲求」は自分らしく充実した人生を築くために日常に付加されるものです。
下記には周囲も本人も確認しづらい心のニーズが満たされていない状態を挙げました。

【例】
●子どもが悲しく辛い思いを口に出したとき、母親が必要以上に悲しむあまり、子どもを支えるどころではなくなってしまうような場合。母親の異常な落ち込みは子どもを動揺させ「安全で居られない状態」にしてしまいます。そうして、子どもは悲しい思いを表現する…という当たり前のニーズが満たされにくくなります。

●小さいときに腹を立て怒っている子どもへの親(重要な大人)の態度が「何に対して怒ってるの?」と気持ちを知ろうとする関わりではなく、殴られる・無視されるなど感情を否定されるような対応だと、怒りの表現がその人の安全というニーズを満たさなくなります。住居や衣服などについてのニーズの状態は周囲の人にもわかりますが、精神的ニーズ(心の満足度)がどうなっているかはわかりにくいのです。 これは本人自身も気がついていないことが多いです。

怒りを感じても怒れず、悲しみを感じても悲しいかどうかわからない。
心に疲れを感じても疲れていると表現できず、もっと頑張る。

このように精神的ニーズが満たされていないと それは無意識の内に自分を傷つけたり、弱いもの(例えば子ども)に当たってしまったりと生きづらさを引き起 こしてしまうのです。
あなたが自身を振り返って、精神的に不安定な状態が長く続いていたり、それが性格的なものだとあきらめかけているなら、人生における「ニーズ」と「欲求」について振り返ってみませんか?

ニーズと欲求については、心の中で思い巡らすだけでは明確になりにくいです。一度紙に書いてみることであなた自身を振り返るきっかけ にしてください。
初めはニーズと欲求を分けて書かなくても大丈夫です。とにかくあなたの日常を書いてみて、あとで分けていく作業を進めましょう。何が満たされず今後どんなことをしたいと希望しているのか?もし未来への具体的な欲求が全く思いつかない状態なら、この心の作業を難しく感じられると思いますが、少しずつでも進めて居心地良い日常を取り戻しましょう。精神的ニーズが健康的に満たされるときっとイキイキ生きていくための欲求が湧いてきます。

女の子9あまり考え込まず、とにかく日常を思い浮かべながら書いていきましょう。
例を挙げますので参考になさってください。

■ニーズ■
・睡眠をとる
・毎日仕事をする
・三食きちんと食べる
・お風呂に入る
・服を着る
・歯を磨く
■欲  求■
・エステに行く
・週に一度 友人とランチをする
・月に一度 映画を観に行く
・ミストサウナ付きのお風呂を購入する
・年に一度海外旅行に行く
・生き甲斐を感じられる仕事に就く
・興味を持ったセミナーに出かける


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