「こんな自分を肯定したら、ますます進歩がない!どんどんダメになっていく。このままの私でいいわけがない」「もっともっと頑張らないと!」…と、こんなセリフが頭を巡っていませんか?
これらの思考はあなたを追い詰め、焦らせていると思います。
そして、この考えに足止めをくらって本当にしなければならないことができず、目をそらした状態になっているかもしれません。あなた自身も「こんなことばかり考えていても始まらない」…と思いながら、どうにも前進できない自分を感じているのではないでしょうか?
自分を否定すると、硬い殻に閉じ込められたように身動きがとれず、希望しているはずの状態に遠のいていきます。
しかし、今の自分を受け入れ肯定しろ…といわれても難しい状態でもある。そうこうしながら日々は流れ、また今日もダメだった…とうなだれる夜を迎えるのは悲しいです。
このような状態ならば今こそ「自分を認める」ということはどういうことなのか、「認める」ということはあなたにとって具体的にどういうことなのかを考えてみませんか?
「認める」を辞書でひくと「目にとめる。存在を知覚する。気づく。能力があると判断する」という意味が載っています。これを「自分を認める」に重ねて考えると「できる自分を意識化する」というふうになるのでしょう。もちろん自分の存在も能力も認めたいのは山々だけど根拠無く自分を肯定することは難しいです。それは現状を誤魔化していることを自分が一番よくわかっているからです。
自分を認められない時というのは、下記の状態に陥っていることが多いです。
・ 人と比較している
・ 過去の失敗を引きずっている
・ 今後起こることに対処できない自分を予測している
こうして不安や虚しさ、情けなさが生み出されていきます。
要するに、これは「今ここ」でできることに目を向けず、今どうすることもできないことに気持ちを持っていかれている状態です。
そこで、その状態から抜け出す方法を順を追ってお伝えします。あなたの状態に合わせて丁寧に進めてください。
これから1時間でも30分でもかまいませんので、とにかく「したいこと」「しなければならない用事」「後回しにしていたこと」などささやかなことを見つけてください。今この時間にできることに心と体を尽くせるよう努めて下さい。
※「※「したいこと(ワクワクしそうなこと)」については罪悪感が出てきて実行しにくいかもしれませんが、トライしてみてください。今はそれらに優先順位をつけずにやりたいことすべてに同じ分量の情熱を傾けることで動き出す自分を感じることができます。
そうすると、ほんの少しだけど「やった。できた!」という気持ちが芽生えます。ささやかでかまいません。初めはささやかなことをおススメします。そうして「今ここ」の自分を「まずはこれでよし!」と思ってください。このささやかな「今ここ」の「できた」を積み重ねてみましょう。人は一足飛びに大きなことはできません。
ささやかな「これでいい(認める)」ができると、少し心が柔らかくなります。心が柔らかくなると、心は明るい方向へと動き出しやすくなります。硬くなってきしんでいた心からフゥ~ッと力が抜け、ジワジワと力が湧いてくるのを感じることができます。無理に力むのではなく、あなたが元々持っていた自然な力が戻って来る感じです。
新鮮なあなたを感じることができるはずです。
そのままの自分を全部受け入れるというのは難しいものです。
まずは、「今ここ」の「できた!」という、「自分との約束」を守ったあなたを「これでいい」と受けとめましょう。そうして、そんな時間を増やしてつなげて徐々に受け容れられる自分を広げて下さい。自分を認められるようになると、優しい気持ちになり居心地良く過ごせているあなたを感じられるようになります。