つらい気分が生まれるしくみを知る(認知行動療法)

つらい気分が生まれるしくみを知る(認知行動療法) 将来に迷ったら

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ストレスがたまった時、心はネガティブな感情に占領され後悔を招くような行動をとってしまうことがあります。また、普段はおおらかで居られる人でも時間がない状態と疲労が重なると偏った思考になったりします。ただ、同じ状況になった人すべてがネガティブになるわけではありません。この仕組みを知ることでより良い対処の道を見つけ出しやすくなります。
ネガティブな気持ちをただ抑え込むのではなく、そのようなな気分に陥りにくく後悔が少なくてすむ言動を促す方法があります。それを、カウンセリングでもよく使われる認知行動療法の視点からたどっていきます。

認知行動療法とは…

カウンセリングというと、カウンセラーがクライエントの話しをひたすら傾聴するという受身的なものをイメージされる方も多いと思います。しかしこの療法は、一人では気づきにくいモノの捉え方、思考の巡らせ方のクセをカウンセラーと共に見つけていくことから始まります。
ものの捉え方や思い込みは、長年の習慣となりその人のキャラクターを形作っているものでもあり、治りにくいと考えられています。しかし、認知の歪み(考え方のクセ)を認識し、ネガティブになりにくい思考を練習することで今までとは違った気分がうまれ言動にも変化が起こります。
悩みを抱えがちな人は、事実を歪めて捉え、その歪んだ考えをあたかも事実のように思い込んだり、大げさに捉えたりすることで苦しみを生み出していることが少なくありません。それをカウンセラーと共に客観的な目で捉えなおします。それにより考え方の認知の歪みに気づき、長年培った心のクセを解くプロセスを辿ります。

心の見取り図

例えば、あなたがストレス(精神的に不快な状態)を感じるような出来事が起こった時のことを想像してください。
この図は、認知行動療法で用いる相互作用モデルと呼ばれるものです。
あなたの内面の見取り図だと考えてください。

認知療法
1.まずあなたはイライラ・不安・焦り・寂しさ・・・などの気分や感情を覚えます

2.1番と同時に冷や汗をかいたり、心臓がドキドキしたり、頭の中が真っ白になったり、、、と身体反応が起こることもあるでしょう。

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3.そして、それによって行動を起こすことになります。
苛立ちのあまりドアを蹴ってしまう。
逆に「何も出来ない」という反応(言動の一つ)もあるでしょう。

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4.そして、そういう状態がグルグルと頭、心、身体を巡ります。(上の図)
嬉しいことがグルグル頭を巡っても何の問題もありませんが、ネガティブな状態に導くことだった場合→悪循環となります。

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そうして、ネガティブな気分が続き(落胆・悲しみ・後悔)、身体につらい症状となって表れる場合もあります。→不眠・頭痛・胃痛…など
これがつらい感情や気分を作りだし、そこからなかなか抜け出せない状態を作っている仕組みです。

同じ事が起きても、不安になる人とそうでもない人がいます

受け止め方に気づき変容することできれば、ネガティブな気分に陥ることが少なくてすみます。
※気づくということ自体が客観的になれていることの証です。

気分(感情)や身体反応は、あなた自身でコントロールするのは難しいことです。
しかし、あなたの選択や決定の中心になっている「ものの捉え方」の幅を広げたり、行動を変えてみる、、、というのは、練習次第で可能になります。

4つの反応を意識してみる

このようにストレス状態に反応するあなたの内側の状況を
1.認知(ものの捉え方)
2.気分、感情
3.身体反応
4.行動
の4つの領域で捉え、そこに巡る悪循環をコントロール可能な認知と行動を変化させることでネガティブな気分を招きにくい心の状態をつくることができます。
心のクセを自覚し徐々に偏りを修正していきましょう。
⇒⇒生きづらさを生む考え方のクセ

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