何がこわい?…と聞かれて、あなたは何と答えるでしょうか?
人それぞれ怖いと感じるものは違うでしょうが、多くの人が感じている怖さの中に“心のうつろい”があるのではないか・・・と思います。
・好きな人の心が離れる、または相手に対する自分の心が離れる
・親しいと感じていた人との間に隙間風を感じる
・信じていた人の気持ちが見えなくなる
など、変わって欲しくない、変わらないでいたい…と思っていた人との関係が変わってしまう。
さみしいことです。
こう考えると人はいつも“変わらない何か(誰か)”を探して生きているように思います。そして、“変わらない何か(誰か)”を見つけた人は心強くなり安心感を抱けるのだと思います。
「あなたが 〇 〇 だから、仲良くなりたい」
「あなたは 〇 〇 をよく知ってるから親しくなりたい」
と条件付きでの好意を感じると悲しくなります。
また、弱いから守ってもらえる、支えてもらえる…という相手への依存心から求める関係もつらいものです。 欠点を見つけて離れていくのではなく、「まるごとオッケー」と受け止めてくれる、見守ってくれる変わらぬ誰の存在は大きな安心につながります。
どんなに時代が変化しても変わらぬ伝統を守り続けている人(例えば職人さん)を見て、気持ちが和みホッとしたり、そんな姿勢で人生を歩めていることに羨ましさを感じたりします。
「時代についていかねば」
「時代の波に乗らなければ」
「時代とともに進化しなければ」
周囲がやけに颯爽とみえてしまう。
いつも急かされているように感じるのが現代人なのかもしれません。
そんな中、自分にできることは何なのか?…と問うてみます。
「変わらないでいてくれる」ことを相手に求めることはできない。
時代の変化を止めることもできない。
できることは自分が相手を信じること。
そして人生に安定感をもたせるには
信じ続けられるものを見つけ
それが少しでも誰かの役に立っているという実感が得られること。
長く続けられるものというのは
目立たず地味な努力が必要です。
挫折しそうになるかもしれない…。
けれどそんな中でもどれだけ一貫した姿勢を続けられるか。
時折揺れる自分を感じながらも、
それでも自分をあきらめず
自分の歩幅を大切に自分を育てる。
それを忘れなければ、
安定感が周囲の人にも安定を届け
自ずと変わぬ関係が育つのだと思います。