・私はいつも馬鹿にされる…という感覚への向き合い方

コミュニケーション

「馬鹿にされたな」という感覚、たまに持つことは誰にも経験はあると思います。でも、この感覚を常に持っていることは、生きづらさにつながります。こちらでは、なぜその感覚が強いのか?、どう向き合えばいいのか?について提案ししています。


「私は軽く見られている」
「私は見下されている」
「私は馬鹿にされている」

….こんなふうに感じるとつらく、悔しい思いが湧き上がります。

ご相談をうかがう中で
生きづらさの中に、この感覚の存在を感じることがあります。

馬鹿にされている感覚を頻繁に持つ人に
私はこんな傾向を感じます。

・いつも自信がない
・その人自身が相手に上下をつけ、他人を評価する傾向が強い

馬鹿にされていると感じた時のリアクションとして挙げられるのが

① すぐに相手にくってかかる
② 心の中で相手を責める
③ 自己嫌悪に陥る
…etc

あなたを馬鹿にしているのは、いったい誰なのでしょうか?

①のように相手に怒りをぶつけると関係が悪くなります。ただ、相談者の中で相手にくってかかるという人はほとんどおられません。

②は、周囲にわからなかったとしても、相手への批難が止まらず、ネガティブな思考がグルグル巡ることになりかねません

③は、「どうして、私はいつもこうなのだ….」と情けなさが増幅し、エネルギーが落ちる感覚も味わうでしょう。

また、
馬鹿にされている感覚が強い人は、相手が本当は自分を馬鹿にしているわけではないことを薄々わかっているようです。これは、自分の心のクセに気づいている人も多いからだと思います。

自己評価がほどほどであれば、少々否定的な発言を受けても、一時的にはつらくなるものの、長くひきずらずにすみます。自己評価の低さは、相手の些細な言動にも必要以上に敏感になります。チョッとしたことでカチン!と来たり、たいした意味を持たない相手の発言にも必要以上に傷ついてしまうのです。
また、
相手の発言自体よりも、その発言を向けられた自分に情けなさが込み上げ、過剰に落ち込んだり、怒りに発展しやすくなります。

例えば
職場で、ある作業をしている時
「もう少し早くしてくれる?」とスピードアップを促されているだけなのに「早くできない自分の存在」を責められているように感じてしまう…という意味です。

このような中、
必要以上に自分を大きく見せるような態度につながることもあります。そして、そこでまた自己嫌悪し、ネガティブなループに入るわけです。

このような状態に陥るのは、「投影」という心の働きが作用しています。

相手は自分を映している

「投影」というのは、自分の思いや考え方のクセが、人や状況を通して映し出される、誰もが持つ心の働きです。つまり、自分について自分自身が感じてることを、相手を通して感じさせられるわけです。そのため、他の人と同じ言葉を聞いても、自分のことをネガティブに捉えていると、相手の言動が自分への当てつけや皮肉、蔑みだと感じるのはこの「投影」という心の仕組みがあるからなのです。

ちなみに、
自分のことをポジティブに捉えられていると、相手の言動も自分へのポジティブなアクションだと捉えやすくなります。

そして、
こんなふうに考えると、「馬鹿にされている」という悔しさや恐怖は、自分自身が相手に上下をつけ、評価を下していることから、自分への評価の低さにつながるのですね。

そうなると、
自分の気分が悪くなっている状態を、いつまでも相手を責めることで収束させていると、同じような事態に、また同じネガティブな感情が繰り返されます。

まず、
本当は
 誰が自分を馬鹿にしているのか?
 誰が自分を劣っていると感じているのか?
……を問うてみるとどうでしょう。

たとえ、
本当に相手が自分を見下していたとしても、自分さえ自分を信じ、「相手の思いは相手のもの」と他者との間に境界を設けることができれば、悔しさを引きずらずに済みます。

まとめ

自分の内面を理解するため、まずは自身の内側と向き合ってみませんか?

あなたがあなた自身を低く見積もらず、温かい目で見守ることができれば、馬鹿にされるという感覚にも変化が現れると思います。
しんどい作業だとは思いますが、新しい風を吹き込んでください。

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▼参考ページのご案内
自分を知る方法(投影)

 

公開:2015年2月9日
改編:2021年12月8日


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